プロヴァンスのお母さんは、コンフィチュール(ジャム)作りが得意。専用の鍋や道具を持っている人もいるほどです。私たちは、コンフィチュール作りから、砂糖で煮つめておいしくするワザを教わることができました。煮つめることで、まろやかで深い味わいを引きだす。それが、プロヴァンスのお母さんの知恵です。
<芸術家一家の、フランソワーズさん>
「庭のいちじく、桃などが余って仕方ないので、コンフィチュールやコンポートをよく作るの」というフランソワーズさん。
チェリーのコンフィチュールを作ってくれました。飲ませていただいた、夏の食前酒パスティス。
アニスなどの植物エキスで作られているこのお酒は、スーッとしておいしかったです。
<料理好きの、モニックさん>
「コンフィチュールは、できたての熱々をギリギリまで詰めて、フタをして逆さまにするの。そうすれば空気を入れずに自然に密封できるのよ」。
イチゴのコンフィチュールを作ってくれたモニックさんは、クルミワイン、ピーチやハーブを使ったアルコール、うさぎのパテなども、お得意料理だそうです。
<太陽を求めて引越して来た、イザベルさん>
ブリュッセルから移り住んだのは、4年前。ドクターのご主人と、3人のお子さんと暮らしています。 アプリコット(バニラ・アーモンド)のコンフィチュールを作ってくれました。「最近は、バジリコやミントなどのハーブを混ぜるのが流行っているのよ」。
お洒落なイザベルさんのお宅はインテリアも素敵でした。旅行者が宿泊できるメゾンドットをされているので、興味を持たれた方はぜひ。
Isabelle(イザベル)さんのメゾンドット
「Trois Petits Pommiers en Provence」
メールで気軽に問い合わせてくださいとのこと。英語可です。
メールアドレス:3petitspommiers@wanadoo.fr
<プロヴァンスの主、ジュリエットおばあちゃん>
「まず、来なさい!」と連れていかれたのは、チェリー畑。「さあ、食べなさい!」。もいで、食べて、本当においしかった!
「このチェリーの木は、私が6歳のときに植えた木よ。コンフィチュールは10歳の頃から作っているけれど、本当はウサギ料理が得意なの。
プロヴァンスは何でもおいしいわ!」。93歳とは思えないほどお元気な、ジュリエットおばあちゃんでした。
<ガレージがジャム専用のキッチン!エドモンドおばあちゃん>
そのキッチンには、ビンのコレクションがずらり。「煮つめる時間は、その時々のフルーツで変わるのよ」。
自慢のコンフィチュールを作ると、フタ専用のビニールをぴたっとのせて輪ゴムでとめ、マルシェで売るのだそうです。
アプリコットのコンフィチュールに種を入れるのは、エドモンドおばあちゃんのオリジナルレシピ。
プロヴァンスでは、身近な自然を「煮つめて、おいしく保存する」習慣が、生活に溶け込んでいることを実感しました。