兵庫県 / ノエビアスタジアム神戸 2023.10.17
日本代表
2
1
1
チュニジア代表
0
0
0
前 半
後 半
兵庫県 / ノエビアスタジアム神戸 2023.10.17
日本代表
2
1
1
チュニジア代表
0
0
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前 半
後 半
粘り強く攻め立て、アフリカの難敵を退ける
古橋がワンチャンスを生かして先制!
力強い戦いぶりが、26529人の観衆を熱狂させた。
10月17日、『キリンチャレンジカップ2023』がノエビアスタジアム神戸(兵庫県)で行なわれ、SAMURAI BLUE(サッカー日本代表)がチュニジア代表と対戦した。日本は11月から公式戦を控えており、アフリカの実力国を迎えた一戦は重要な強化の機会だ。
森保一監督は4-2-3-1のシステムを選択し、次の11人をスタメンに指名した。GKは鈴木彩艶(シントトロイデンVV / ベルギー)で、DFラインは右から菅原由勢(AZアルクマール / オランダ)、板倉滉(ボルシアMG / ドイツ)、冨安健洋(アーセナル / イングランド)、中山雄太(ハダースフィールド・タウンFC / イングランド)の4人が形成する。鈴木は22年7月以来の国際Aマッチ出場だ。
ダブルボランチは遠藤航(リバプールFC / イングランド)と守田英正(スポルティングCP / ポルトガル)が形成する。遠藤は主将の腕章を巻く。
2列目には右から伊東純也(スタッド・ランス / フランス)、久保建英(レアル・ソシエダ / スペイン)、旗手怜央(セルティック / スコットランド)が並ぶ。1トップは古橋亨梧(セルティック / スコットランド)だ。スタメンの平均年齢は25・7歳となっている。
5バックで守備を固める相手に対して、日本は決して攻め急がない。板倉と冨安の両センターバックと遠藤が、相手の立ち位置を見ながら縦パスを入れるタイミングを探る。さらに久保がトップ下からサイドへ下りて、相手の目線を変えていく。
12分には古橋が敵陣でボールを奪ってドリブルで持ち込み、相手のファウルを誘う。ペナルティエリアすぐ外からの直接FKを久保が狙うと、壁の足元をすり抜けた一撃がGKを襲った。13分には冨安がセンターサークル内でインタセプトし、右サイドの伊東へつなぐ。中央へのクロスは帰陣した相手選手にカットされたが、すぐに敵陣からプレスを仕掛けてボールを回収する。日本の鋭い出足が、チュニジアを上回っていく。
17分には左サイドで複数の選手が関わる。狭いスペースでパスをつなぎ、守田のスルーパスから中山がペナルティエリア内へ飛び出していった。
23分、ペナルティエリア右の久保にスルーパスが通る。久保は得意の左足で狙うが、DFにブロックされる。コースが変わったボールをペナルティエリア内に詰めた旗手が狙うが、右足のシュートは枠をとらえることができない。
33分には遠藤から古橋への縦パスをきっかけに、連続して相手ゴールへ迫る。ゴール前を固めるチュニジアの守備ブロックを、日本は少しずつ剝がしていく。
待望の先制点は、43分に生まれた。遠藤、守田、久保とパスがつながり、左サイドから中央へ入ってきた旗手がパスを出すと、相手選手に当たったボールがゴール前の古橋へつながる。背番号11はファーストタッチでシュート態勢を作り出し、右足でゴールへ流し込んだ。古橋のゴールは、6月の『キリンチャレンジカップ2023』以来となる通算5点目だ。
日本はこのまま1対0で前半を折り返すのである。
最後まで攻勢を緩めず、11月の活動へつなげた!
後半開始とともに、森保監督が選手交代をする。古橋に代わって上田綺世(フェイエノールト/オランダ)が投入された。
後半も日本が敵陣で試合を進める。48分、旗手とのパス交換から、守田が右足を振り抜く。鋭いシュートがGKの正面を突く。
攻め込まれる機会が少ないなかで、守備陣は集中を保つ。49分、GK鈴木が迷いのない飛び出しでスルーパスを防ぐ。鈴木は54分の直接FKでも、確実なパンチングで相手の攻撃を断ち切った。
61分にはDFラインの背後へランニングした上田へ、久保からスルーパスが通る。上田がペナルティエリア左からゴール前へクロスを入れると、攻め込んでいた菅原が右足でシュートする。しかし、わずかにゴール左へ外れる。
直後の63分、選手交代が行なわれる。中山と旗手が下がり、町田浩樹(ユニオン・サンジロワーズ・ / ベルギー)と浅野拓磨(VfLボーフム / ドイツ)が起用される。システムに変更はなく、町田は左サイドバック、浅野は2列目の左サイドに入った。
68分にも相手ゴールを脅かす。左サイドの高い位置でボールを奪うと、ペナルティエリア内左の久保につながる。相手DFの股間を抜いた左足シュートが、右ポストをかすめるように逸れていった。
直後の69分、スタジアムを歓喜が駆け抜ける。
左サイドのタッチライン際で町田から浅野へパスがつながり、ボールは久保へわたる。久保は相手を振り切って持ち出し、ペナルティエリア内左からグラウンダーのラストパスを供給する。右サイドから走り込んだ伊東が、フリーで流し込んだ。相手DFを惹きつけた上田と守田のフリーランニングも、評価されるべき場面だ。
リードを2点に広げた日本は、72分に選手を交代する。最終ライン中央で守備を引き締めてきた板倉が下がり、谷口彰悟(アルラヤンSC / カタール)がピッチに立つ。板倉と同じ右CBに入った。
同じタイミングで伊東も退き、南野拓実(ASモナコ / フランス)が出場する。南野は23年の国際Aマッチ初出場だ。2列目は右から久保、南野、浅野の並びとなる。
スタンドを埋める観衆の声援を受けて、日本はさらに攻め立てる。73分、南野が左サイドを突き、ゴール前の上田へパスを通す。上田はゴール左の角度のないところから、思い切って左足を振り抜く。左ポスト直撃のシュートがスタンドを沸かせた。
82分、この試合最後の選手交代が行なわれる。久保に代わって橋岡大樹(シントトロイデンVV / ベルギー)が起用された。橋岡は右サイドバックに入り、菅原が2列目右サイドへポジションをあげる。
残り時間が10分を切っても、日本は攻撃のパワーを緩めない。83分、上田が競ったこぼれ球を南野が収め、右足でシュートする。DFにブロックされたボールを菅原が左足で狙ったが、枠をとらえることはできなかった。
89分には町田が攻め上がり、ゴール前へクロスを供給する。これはDFにクリアされるが、セカンドボールをつなぎ、南野がシュートする。
後半アディショナルタイムに突入した90+1分、GK鈴木がバックパスを処理できず、ボールがゴール方面へ転がっていく。あわや失点という場面だったが、途中出場の谷口がバックアップした。
ここまでチュニジアをシュート0本に抑えてきたが、90+4分にヘディングシュートを許す。その直後、終了のホイッスルが鳴り響いた。
試合後の記者会見で、森保監督はチームのパフォーマンスをこうたたえた。
「チュニジアは強固な守備を特徴とするチームで、こじ開けるのは簡単ではなかったですが、選手たちがボールに向かうアグレッシブなチャレンジの気持ちと我慢強さを持って、得点に結びつけてくれました」
11月からはアジアでの公式戦がスタートする。守備を固めてくる相手との対戦が予想されることから、指揮官は「非常に良いシミュレーションになりました」とも話した。
今年6月の『キリンチャレンジカップ2023』から、国際Aマッチ6連勝となっている。チーム内の激しいポジション争いが、国際的な競争力を高めることにつながっている。
[文: 戸塚啓]
※本文中の選手名やチーム名の表記、時間などは、日本サッカー協会様の発表に準じています。
試合データ
■10月17日 兵庫県 / ノエビアスタジアム神戸
日本代表 [2-0] チュニジア代表
<代表監督> 森保 一
<出場選手>
■10月17日 兵庫県/ノエビアスタジアム神戸
日本代表 (1)2 | <古橋亨梧 伊東純也> | |
---|---|---|
チュニジア代表 0 | ||
日本 | ||
GK | 鈴木 | |
DF | 板倉(谷口) 中山(町田) 冨安 菅原 | |
MF/FW | 遠藤 伊東(南野) 古橋(上田) 守田 旗手(浅野) 久保(橋岡) | |
チュニジア | ||
GK | ムエズ・ハッセン | |
DF | オマル・モンタサル・タルビ アリ・エルアブディ モハメド・ドレーガー(ヤン・バレリー) ウサマ・ハダディ(ハムザ・ラフィアー) ヤシン・メリアハ | |
MF/FW | モハメド・アリ・ベン・ロムダン(セイフ・レタイエフ) アイサ・ビレル・ライドゥニ(ナイム・スリティ) エリエス・スヒリ イッサム・ジェバリ(ハイセム・ジュイニ) エリエス・アシュリ(ユセフ・ムサクニ) |
*月日/場所
国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)