東京都/国立競技場 2022.06.06
日本代表
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ブラジル代表
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前 半
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東京都/国立競技場 2022.06.06
日本代表
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ブラジル代表
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雨中の激闘! サッカー王国ブラジルと接戦を演じる
6万3千人超の大観衆の前で、激しい攻防が繰り広げられる
6月2日のパラグアイ戦に続いて、SAMURAI BLUE(日本代表)が6日に『キリンチャレンジカップ2022』に臨んだ。舞台は東京/国立競技場で、対戦相手はブラジル代表である。過去12度の対戦を数えるが、日本国内で顔を合わせるのは2001年以来21年ぶりとなる。
世界のトップ・オブ・トップとの対戦を前に、森保一監督は前日の公式会見で「ホームで持っている力をすべて発揮して、勇気を持ってトライし、勝利を目ざして戦いたい」と力強く語った。試合当日はあいにくの雨模様となったが、国立競技場には63638人の大観衆で埋め尽くされ、試合前から熱気に包まれた。
日本はこれまで同様に4-3-3のシステムで臨んだ。
GKは権田修一(清水エスパルス)が指名された。3月の公式戦以来3試合ぶりの出場となる。
DFラインは右から長友佑都(FC東京)、板倉滉(シャルケ04/ドイツ)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、中山雄太(PECズヴォレ/オランダ)で4バックを構成する。長友は3試合ぶりの出場で、吉田はパラグアイ戦に続いての先発だ。板倉と中山は、パラグアイ戦に途中出場している。吉田はこの試合も主将の腕章を巻く。
中盤は遠藤航(VfBシュツットガルト/ドイツ)がアンカーを務め、右インサイドハーフが原口元気(1.FCウニオン・ベルリン/ドイツ)、左インサイドハーフが田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ/ドイツ)だ。遠藤と原口はパラグアイ戦に続いてのスタメンで、田中もパラグアイ戦に途中出場している。
3トップは右から伊東純也(KRCヘンク/ベルギー)、古橋亨梧(セルティック/スコットランド)、南野拓実(リバプールFC/イングランド)の並びだ。伊東と南野は2試合ぶりの出場で、古橋はパラグアイ戦で後半途中からピッチに立っている。
19時23分にキックオフされた試合は、すぐに熱を帯びていく。試合開始直後の2分、ブラジルのシュートが日本ゴールの右ポストを叩いたのだ。
欧州のトップクラブ所属の選手が揃うブラジルを相手に、日本陣内での攻防が続く。18分には左サイドからシュートを浴びるが、GK権田が足でブロックする。セカンドボールをさらにシュートへ結びつけられるが、今度は遠藤がブロックした。
日本の初シュートは23分だった。伊東が右CKをゴール前へ供給すると、遠藤がゾーンディフェンスの隙間で競り勝つ。しかし、ヘディングシュートは枠をとらえられなかった。
ブラジルが攻め、日本がしのぐという構図のなかで、日本の選手たちは強度の高いプレーを見せていく。吉田と板倉は最前線の選手と果敢に競り合い、攻撃の起点を作らせない。長友と中山も、対峙するFWを自由にさせない。中盤を構成する遠藤、原口、田中の3人も、球際の攻防に激しく挑む。伊東、古橋、南野の3トップも前線から規制をかけ、自陣へ戻って守備に加わる。
それでもシュートを打たれてしまう場面では、権田が立ちはだかった。27分には右サイドからコースを狙ったシュートが飛んでくるが、しっかりと反応して弾き出した。
前半だけで12本のシュートを浴びたものの、日本は無失点でしのいだ。チーム全体の高い集中力が、ゲームを引き締めている。
ブラジルをギリギリまで苦しめるが…PK1本で敗れる
後半開始とともに、森保監督は選手を入れ替える。原口を下げて鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)を投入する。鎌田は左インサイドハーフに入り、田中が右インサイドハーフへスライドした。
後半最初のシュートは、日本が記録した。田中のロングフィードが相手DFにクリアされるものの、古橋がセカンドボールを収める。ロングレンジから右足を振り抜くと、DFに当たって右CKを獲得した。
57分にはチーム全体でボールを運ぶ。板倉が自陣でボールを奪うと、伊東、田中、板倉、遠藤、長友、伊東、田中、鎌田、吉田、中山、鎌田、遠藤と、ピッチの横幅をいっぱいに使ってパスをつないでいく。遠藤が右サイドの伊東へ展開すると、伊東のパスに連動して長友が相手守備陣の背後を突く。ゴール前へのクロスはDFにクリアされるが、跳ね返されたボールに田中が反応する。しかし、懸命に足を出したシュートは枠を逸れた。
0対0のまま推移する67分、森保監督が動く。古橋が退き、前田大然(セルティック/スコットランド)が投入される。72分には伊東、南野がベンチへ下がり、三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ/ベルギー)、堂安律(PSVアインホーフェン/オランダ)が起用される。前線は右から堂安、前田、三笘の並びとなる。
時間の経過とともに消耗度は激しくなるはずだが、両チームの運動量は落ちない。イージーミスも少ない。緊迫した攻防が続いていき、77分にスコアが動いた。日本はPKを与えてしまい、ブラジルにリードを許してしまうのだ。
森保監督が動く。81分、長友に代わって山根視来(川崎フロンターレ)、田中碧に代わって柴崎岳(CDレガネス/スペイン)が送り出される。システムも4-3-3から4-2-3-1へ変更され、遠藤と柴崎がダブルボランチを組み、2列目は右から堂安、鎌田、三笘となる。
日本は最後まで攻め続けた。83分、右CKから遠藤がヘディングシュートを放つ。85分、三笘が鎌田とのワンツーでペナルティエリア内へ侵入する。相手と接触して倒れるが、PKとはならなかった。ブラジルと互角と言っていい勝負を演じた日本だったが、惜しくも0対1で敗れた。
試合後の森保監督は「勝利を目ざして戦う準備をして臨みましたが、勝てずに残念です」と切り出した。そのうえで、「選手たちは我慢強く粘り強く戦いつつ、攻撃の姿勢を忘れずにゴールに向かっていくことを見せてくれましたが、結果が伴いませんでした。『惜しい』ではダメなことは分かっていますが、選手たちがいま自分たちにできるベストを続けたことは、未来の勝利と勝点に向けて積み上げていくものがありました」と、チームのパフォーマンスを前向きにとらえた。攻撃力を最大の武器とするブラジルを、1点に抑えたのだ。客観的視点に立っても、評価できる試合内容だっただろう。
パラグアイ、ブラジルと、南米の実力国を招いた『キリンチャレンジカップ2022』は、1勝1敗で終了した。チームは10日から『キリンカップサッカー2022』へ挑む。11月開幕の国際大会へ向けて、強化は続いていく。
※本文中の選手名、チーム名の表記、時間などは、日本サッカー協会様の発表に準じています。
試合データ
■6月6日 国立競技場
日本代表[0-1]ブラジル代表
<代表監督> 森保 一
<出場選手>
■6月6日/国立競技場
日本代表 (0) 0 | ||
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ブラジル代表 (0) 1 | <ネイマール> | |
日本 | ||
GK | 権田 | |
DF | 長友(山根) 吉田 板倉 中山 | |
MF/FW | 原口(鎌田) 遠藤 伊東(三笘) 南野(堂安) 古橋(前田) 田中(柴崎) | |
ブラジル | ||
GK | アリソン | |
DF | ダニエウ・アウベス(チアゴ・シウバ) エデル・ミリタン ギリェルメ・アラーナ マルキーニョス | |
MF | カゼミロ(ファビーニョ) フレジ(リシャルリソン) ルーカス・パケタ(ブルーノ・ギマライス) | |
FW | ネイマール ラフィーニャ(ガブリエウ・ジェズス) ビニシウス・ジュニオール(ガブリエウ・マルチネッリ) |
*月日/場所
国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)
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