試合詳細レポート

2022

北海道 / 札幌ドーム 2022.06.02

日本代表

4

2

2

パラグアイ代表

1

0

1

前 半

後 半

北海道 / 札幌ドーム 2022.06.02

日本代表

4

2

2

パラグアイ代表

1

0

1

前 半

後 半

南米の強豪パラグアイに快勝!

浅野、鎌田が前半にゴール!

2021年6月以来となる『キリンチャレンジカップ』が、6月2日に開催された。SAMURAI BLUE(日本代表)対パラグアイ代表の『キリンチャレンジカップ2022』が、北海道/札幌ドームで開催されたのだ。

アジア勢との公式戦が続いた日本にとって、南米勢との対戦は19年11月のベネズエラ戦以来だ。11月開幕の国際大会への強化として、6月にパラグアイ戦を含めて『キリンチャレンジカップ2022』を2試合、『キリンカップサッカー2022』を2試合、合計4試合を消化していく。パラグアイとは19年9月の『キリンチャレンジカップ2019』以来、通算では11度目の対戦となる。

試合前には5月に逝去されたイビシャ・オシム元日本代表監督へ、感謝の拍手と黙とうが捧げられた。両チームの選手、関係者と24511人の観衆が、日本サッカーに多大な影響を与えた故人を悼んだ。

日本のシステムは、チームのベースとなる4-3-3だ。

GKにはシュミット・ダニエル(シントトロイデンVV/ベルギー)が指名された。20年11月以来の出場だ。

DFラインは右から山根視来(川崎フロンターレ)、谷口彰悟(川崎フロンターレ)、吉田麻也(サンプドリア/イタリア)、伊藤洋輝(VfBシュツットガルト/ドイツ)の4人で形成される。山根と吉田は3試合連続の出場で、吉田はキャプテンマークを巻く。谷口は2試合連続の出場で、伊藤は初招集でいきなりのデビュー戦だ。

中盤は遠藤航(VfBシュツットガルト/ドイツ)をアンカーに配し、右インサイドハーフに原口元気(1.FCウニオン・ベルリン/ドイツ)、左インサイドハーフに鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)が入る。遠藤は2試合ぶりの先発で、原口は2試合連続の先発だ。鎌田は昨年10月以来の出場となる。

前線には右から堂安律(PSVアインホーフェン/オランダ)、浅野拓磨(VfLボーフム/ドイツ)、三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ/ベルギー)が並ぶ。堂安は4試合ぶり、浅野は2試合ぶり、三笘は3試合連続の出場だ。

日本は序盤から攻勢を仕掛けていく。5分には早くも決定機をつかんだ。

右サイドの堂安がサイドチェンジをすると、三笘が高い位置でボールを収める。すかさず左SBの伊藤が攻め上がり、マイナスのクロスを入れる。これを堂安が左足で合わせ、相手GKを鋭く襲った。

守備陣も存在感を示す。29分、相手左サイドバックの左足シュートを、GKシュミットが弾き出す。31分にも相手のシュートがゴールマウスを襲ってくるが、これもシュミットがセーブした。守護神の奮闘を受けて、CB吉田やアンカー遠藤が守備を引き締めていく。

先制点は36分に生まれた。伊藤のタテパスを受けた浅野が相手DFと競り合い、セカンドボールが原口に渡る。DFラインの背後へ抜け出す浅野のランニングに合わせて、原口がスルーパスを通す。ふたりのイメージは見事に重なり合い、浅野がGKとの1対1から柔らかにネットを揺らした。

日本はなおも攻め立てる。40分、浅野とのパス交換で山根がシュートへ持ち込む。

追加点は42分だった。右サイドの堂安のクロスを、ゴール前へ走り込んだ鎌田がヘッドで合わせる。GKに当たったボールが、ゴールへ吸い込まれた。前半は2対0で折り返した。


後半も2得点で札幌ドームが熱狂!

後半開始とともに、森保一監督は選手を入れ替える吉田、遠藤、浅野が退き、中山雄太(PECズヴォレ/オランダ)、板倉滉(シャルケ04/ドイツ)、前田大然(セルティック/スコットランド)がピッチに立つ。3選手の入れ替えに伴い、中山が左サイドバックに入り、伊藤が左サイドバックから左センターバックへスライドする。板倉は遠藤と同じアンカーに、前田も浅野と同じセンターフォワードに入る。

日本がボール保持する構図は、後半も変わらない。51分に鎌田、57分に板倉がシュートを浴びせるが、59分に一瞬のスキを突かれてしまう。自陣でパスをカットされ、失点してしまうのだ。

しかし、日本は試合の主導権を渡さない。1点差に詰め寄られた1分後だった。原口のスルーパスを受けた三笘が、冷静な左足ショットでGKの肩口を破った。

直後の61分、原口がベンチへ下がり、田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ/ドイツ)が起用される。ポジションは原口と同じ左インサイドハーフだが、板倉と田中がダブルボランチのように横並びになったり、鎌田がトップ下のような立ち位置を取ったりと、より流動性を高めていく。

そのなかで、69分にPKを獲得する。堂安のスルーパスに反応した鎌田が、相手GKのファウルを誘った。

しかし、堂安のキックは相手GKにセーブされる。セカンドボールに反応した山根のシュートも、枠をとらえられなかった。

71分には森保監督が交代を告げる。堂安に代わって久保建英(RCDマジョルカ/スペイン)が出場する。ポジションは堂安と同じ右ウイングだ。

来場者全員にプレゼントされたハリセンボードの音色が、札幌ドームに響き渡る。観衆の熱気が選手たちを後押しし、日本はなおも攻め立てる。左サイドバックに入った中山が攻撃に関わり、前田や久保が意欲的にゴールを狙う。

82分には日本のベンチが動く。三笘から古橋亨梧(セルティック/スコットランド)への交代だ。古橋はセンターフォワードに入り、前田が左ウイングへポジションを変える。

ダメ押しの4点目は、85分に生まれた。敵陣ペナルティエリア内で前田がボールを奪い、鎌田へパスする。鎌田が田中に横パスをつなぐと、背番号17を着ける23歳が右足でゴール左スミへ蹴り込んだ。

守備陣も最後まで集中を切らさなかった。テストの意味合いを込めた組合せのなかで、CB谷口を中心に声を掛け合い、ピンチを未然に防いでいった。

4対1で勝利した試合後、森保監督は「選手たちが高い目標を持って戦ってくれた。札幌ドームで有観客のなか、ファン・サポーターの皆さんに見ていただいて、さらにはメディアを通して見ていただけたと思いますが、選手たちの頑張りで元気や勇気を感じてもらえたらうれしいです」と切り出した。チームのパフォーマンスについては、「個のアピールとチームとして戦う姿勢を持って成長していこうという姿勢を見せてくれた」と評価した。

チームは4日後の6日に、舞台を東京へ移して『キリンチャレンジカップ2022』に挑む。世界的強豪のブラジル代表との対戦へ向けて、勢いをつかむ勝利となった。


※本文中の選手名、チーム名の表記、時間などは、オフィシャルプログラムと日本サッカー協会様の発表に準じています。


試合データ

■6月2日 札幌ドーム
日本代表 [4-1] パラグアイ代表

日本代表選手集合写真
  • 日本代表選手集合写真

写真提供/©JFA 2022年6月2日キリンチャレンジカップ2022対パラグアイ代表 先発メンバー

<代表監督> 森保 一

<出場選手>

■6月2日/札幌ドーム
日本代表 (2) 4 <浅野 拓磨 鎌田 大地 三笘 薫 田中 碧>
パラグアイ代表 (0) 1 <デルリス・ゴンサレス>
日本
GK シュミット・ダニエル
DF 吉田(中山) 谷口 山根 伊藤
MF/FW 原口(田中) 遠藤(板倉) 浅野(前田) 鎌田 三笘(古橋) 堂安(久保)
パラグアイ
GK サンティアゴ・ロハス
DF アラン・ベニテス オマール・アルデレテ ブラス・リベロス ルイス・サラテ
MF オスカル・ロメロ(ヘスス・メディナ) ミゲル・アルミロン リチャルド・サンチェス(アンヘル・カルドソ・ルセナ) アンドレス・クバス
FW ガブリエル・アバロス(アンヘル・ロメロ) デルリス・ゴンサレス

*月日/場所
 国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)

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