試合詳細レポート

2021

兵庫 / ノエビアスタジアム神戸 2021.06.11

日本代表

1

0

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セルビア代表

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前 半

後 半

兵庫 / ノエビアスタジアム神戸 2021.06.11

日本代表

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セルビア代表

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前 半

後 半

森保監督指揮下で初めて欧州勢と激突!

2019年12月以来となる『キリンチャレンジカップ』が、6月11日に開催された。SAMURAI BLUE(日本代表)対セルビア代表の『キリンチャレンジカップ2021』が、ノエビアスタジアム神戸で行なわれたのである。
ヨーロッパ勢との対戦は、森保一監督の指揮下で初めてとなる。オンラインでの前日会見に臨んだ指揮官は、「世界で戦っていく基準を確かめ、どれだけできるかをはかるには最高の相手だと思います」と話し、東欧の強豪と戦う意義を強調していた。
試合前にはコロナ禍で闘う医療従事者とエッセンシャルワーカーへ、両チームの選手たちから感謝の意を示す拍手が送られた。この試合は新型コロナウイルス感染防止対策の一環として、無観客で開催される。日中の暑さがやわらいだ19時28分、イラン出身の主審の笛で試合が動き出した。
日本のシステムは、チームのベースとなる4-2-3-1だ。GKは権田修一(清水エスパルス)が務める。DFラインは右から室屋成(ハノーファー96/ドイツ)、植田直通(ニーム・オリンピック/フランス)、谷口彰悟(川崎フロンターレ)、長友佑都(オリンピック・マルセイユ/フランス)の4人で形成され、守田英正(CDサンタ・クララ/ポルトガル)と橋本拳人(FCロストフ/ロシア)がダブルボランチを組む。
2列目には右から伊東純也(KRCヘンク/ベルギー)、鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)、南野拓実(サウサンプトン/イングランド)が並ぶ。1トップは古橋亨梧(ヴィッセル神戸)だ。
日本は序盤からボールを保持する。守備の局面で3バックから5バックへ立ち位置を変える相手に対して、谷口と植田の両センターバックや守田と橋本のダブルボランチが、守備ブロックの間へパスを通そうとする。2列目の3人と古橋は、足を止めずにスペースを探し、パスを引き出そうとする。
そのなかで、29分に相手ゴールへ迫る。鎌田が右サイドへ展開し、伊東が中央へクロスを送る。南野が走り込んでいたが、相手DFにクリアされた。33分には橋本のパスを受けた伊東が、内側へ切り込んで左足を振り抜く。鋭い一撃は相手GKに阻まれた。

チームの水準が上がっていることを証明

後半開始とともに、森保監督は選手交代に動く。橋本と古橋に代えて、川辺駿(サンフレッチェ広島)とオナイウ阿道(横浜F・マリノス)が送り出される。川辺はボランチに、オナイウは1トップに入る。
48分には先制点が生まれた。鎌田の右CKを谷口が頭でファーサイドへ流すと、飛び込んできたのは伊東だ。代表通算1300ゴールのメモリアル弾となった。長身選手が揃うセルビアを攻略する手立てとして、「ニアでフリックしてファーで詰めるというのを狙っていた」と、伊東は試合後に明かした。練習どおりの得点だったと言えるのだろう。
63分には守田の縦パスから伊東が右サイドを突き、ゴール前へ詰めたオナイウがプッシュする。しかし、オフサイドの判定で追加点とはならない。
直後の65分、右サイドバックの室屋が退いて山根視来(川崎フロンターレ)がピッチに立つ。室屋は前半からアップダウンを繰り返し、攻撃に厚みをもたらそうとしていた。
時間の経過とともに、セルビアの運動量が落ちてくる。キャプテンマークを巻く長友の、チームを鼓舞する声がスタンドまで届く。日本はセルビアに攻撃を許さず、2点目を狙っていく。
76分、伊東が打撲で交代する。浅野拓磨が伊東のポジションに入る。
この試合は最大6人まで選手交代が認められており、森保監督は82分にも控え選手を投入する。長友と南野がベンチへ下がり、小川諒也(FC東京)と原口元気(1.FCウニオン・ベルリン/ドイツ)が出場する。システムは試合開始時と同じ4-2-3-1で、原口は2列目の左サイド、小川は左サイドバックに入る。
終盤には浅野が連続して決定機を迎えた。86分、ペナルティエリア外から強烈な右足ミドルを浴びせ、88分には植田のパスからGKと1対1になる。しかし、追加点を奪うことはできなかった。
先発で起用された選手たちは、それぞれが持ち味を発揮した。守備機会の少なかった権田は、絶え間ないコーチングでチームを引き締めた。DFラインの4人は相手FWを厳しくマークし、起点を作らせなかった。
後半から起用された途中出場の選手たちも、与えられた時間のなかで存在感を発揮していった。川辺は前線へ意欲的にパスを通し、オナイウは身体を張ってパスを収めた。小川と山根は積極的に敵陣へ飛び出した。原口は守備でもハードワークした。ピッチに立つ11人が最後までハードワークし、1対0での逃げ切りに貢献した。
試合後の森保監督は、「コロナ禍で特別に試合をさせていただいたことに感謝します。無観客試合でしたが、選手たちはたくさんの方々からの応援を感じながらプレーしていました。
勝利でみなさんを笑顔にして、コロナ禍で苦労されている方々に励ましのメッセージを届けられていれば、嬉しく思います」と、最初に感謝の気持ちを表わした。そのうえで、「無失点に抑えて1対0で勝てたことは非常に良かったですし、リードしても守りだけにならず、2点目を奪いにいく姿勢を見せてくれたことは良かったです」と、選手たちのパフォーマンスをたたえた。
日本、セルビアともに何人かの主力選手を欠いていたが、日本は出場した選手がそれぞれのタスクを果たし、持ち味を表現した。チームとしての水準が上がっているとの手ごたえをつかめた一戦は、直後の公式戦はもちろんその後の戦いにもつながっていくだろう。

※本文中の選手名、チーム名の表記、時間などは、オフィシャルプログラムと日本サッカー協会様のホームページに準じています。

試合データ

■6月11日 ノエビアスタジアム神戸
日本代表 [1-0] セルビア代表

日本代表選手集合写真
  • 日本代表選手集合写真

写真提供/©JFA 2021年6月11日キリンチャレンジカップ2021対セルビア代表 先発メンバー

<代表監督> 森保 一

<出場選手>

■6月11日/ノエビアスタジアム神戸
日本代表 (0) 1 <伊東 純也>
セルビア代表 (0) 0
日本
GK 権田
DF 長友(小川) 谷口 室屋(山根) 植田
MF 伊東(浅野) 橋本(川辺) 南野(原口) 古橋(オナイウ) 守田 鎌田
FW  
セルビア
GK プレドラグ・ライコビッチ
DF ステファン・ミトロビッチ(サバ・アランゲル・チェスティッチ) ウロシュ・スパイッチ ストラヒニャ・パブロビッチ アレクサ・テルジッチ
MF ネマニャ・マクシモビッチ(イバン・イリッチ) ネマニャ・グデリ マルコ・グルイッチ(マルコ・ペトコビッチ)
FW デヤン・ヨベリッチ ミラン・マカリッチ(ミロシュ・ブリッチ) ネマニャ・ヨビッチ(ジェリコ・ガブリッチ)

*月日/場所
 国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)

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