躍動する新しい力! SAMURAI BLUEが世界の強豪を撃破!
経験豊富な選手たちがスタメンに名を連ね…。
5万7239人の大観衆が、スペクタクルな夜に酔いしれた。
10月16日、埼玉スタジアム2002(埼玉県)で『キリンチャレンジカップ2018』が開催され、SAMURAI BLUE(日本代表)がウルグアイ代表と激突した。
日本代表とウルグアイ代表は、08年、13年、14年にも『キリンチャレンジカップ』で対戦している。その三度はいずれもウルグアイ代表の勝利に終わっているが、果たして今回はどうなるか。
4日前の12日にパナマ代表と対戦したメンバーから、森保一監督は9人を入れ替えた。
システムは就任後3試合連続の4-2-3-1で、GKには東口順昭(ガンバ大阪)が指名された。最終ラインは右から酒井宏樹(オリンピック・マルセイユ/フランス)、三浦弦太(ガンバ大阪)、吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)、長友佑都(ガラタサライSK/トルコ)の4人が並ぶ。酒井、吉田、長友は森保監督の指揮下で初出場となる。吉田は左腕にキャプテンマークを巻いた。三浦は9月のコスタリカ戦以来の出場だ。
中盤では柴崎岳(ヘタフェCF/スペイン)と遠藤航(シントトロイデンVV/ベルギー)がダブルボランチを組む。柴崎は森保監督のもとで初出場となり、遠藤は2試合目だ。
2列目は右サイドに堂安律(FCフローニンゲン/オランダ)が、左サイドには中島翔哉(ポルティモネンセSC/ポルトガル)が入る。ふたりとも9月のコスタリカ戦以来の先発だ。
トップ下には3試合連続で南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)が指名された。1トップは2試合連続の大迫勇也(ベルダー・ブレーメン/ドイツ)である。
経験豊富な選手たちと、国際舞台へ飛び出してきた選手たちが、どのようなハーモニーを奏でるのか。注目の一戦は19時38分にキックオフされた。
南野の3試合連続弾で日本が先制!
キックオフ直後のざわめきが収まりつつあった前半10分、日本代表が強烈な先制パンチを浴びせる。左サイドの中島が、低くて速い斜めのパスをペナルティエリア内へ入れる。受け手となった南野は淀みない反転でDFをかわし、右足のシュートで相手GKを打ち破った。南野は3試合連続得点だ。
1対0とリードした17分、GK東口が好守を見せる。右CKからの鋭いヘディングシュートを、俊敏な反応で弾き出した。しかし27分、FKから自陣ゴール前で制空権を握られ、同点に持ち込まれてしまう。
世界のサッカー界で伝統国と位置づけられるウルグアイに同点とされても、決して怯まないのが森保監督の率いる日本代表だ。「相手と同じ目線で(臆せずに)戦ってほしい」という指揮官の指示を、選手たちは力強く実践していく。
33分、右サイドの酒井のスローインを遠藤がワンタッチでDFラインの背後へさばくと、大迫がフリーで抜け出す。34分、遠藤のタテパスを足掛かりにボールを動かし、左サイドを駆け上がった長友のクロスを大迫がヘディングで合わせる。どちらも得点には結びつかなかったものの、日本代表の意欲的な姿勢が経験豊富な相手守備陣を慌てさせた。
38分には2点目を奪う。右サイドから仕掛けた堂安が、ペナルティアーク付近の中島へパスをつなぐ。背番号10が右足でシュートすると、相手GKが弾いたボールを大迫が蹴り込んだ。日本代表は2対1とリードし、ハーフタイムを迎えた。
後半開始とともに、ウルグアイ代表が攻撃のギアを上げてきた。日本代表は守勢に立たされるが、GK東口の好守などで失点を許さない。51分には相手のエースストライカーにヘディングシュートを許すが、吉田がしぶとく身体をぶつけてボールを枠内に運ばせない。吉田とCBのコンビを組む三浦も、相手攻撃陣に粘り強く食らいついている。
57分の失点で2対2とされた直後の60分、堂安が酒井とのワンツーでペナルティボックス内の密集を抜け出し、得意の左足でゴールネットを揺らす。背番号21を着けた20歳は嬉しい代表初ゴールだ。
日本代表の勢いは止まらない、66分、4点目を叩き出す。柴崎のタテパスをきっかけに相手ゴール前へ迫り、堂安が左足を強振する。
GKがキャッチしきれずに弾いたボールは、詰めていた南野が右足ボレーで叩きこんだ。
4対2とした直後の69分、右サイド深くまで攻め上がった酒井のラストパスを、大迫が至近距離で合わせる。しかし、5点目とはならなかった。
74分、森保監督がこの日最初の交代カードを切る。柴崎を下げて青山敏弘(サンフレッチェ広島)を投入する。前2試合ではゲーム主将を務めた32歳は、ダブルボランチの一角でゲームをコントロールしていく。
75分に3失点目を喫した日本代表は、87分に中島が退いて原口元気(ハノーファー96/ドイツ)が登場する。原口は短い時間のなかでもボールに絡み、4対3での逃げ切りに力を注いだ。
試合後の森保監督は「スタジアムに来て下さったサポーターやテレビで応援して下さった皆さんにお礼を言いたいですし、素晴らしい対戦相手との強化試合の機会にご協力下さったキリン各社に感謝します」と切り出した。続いて「選手たちが勝ちにこだわってプレーし、個の力を発揮しようとトライしてくれた結果です」と、チームのパフォーマンスを評価した。
南米の伝統国を撃破して自信を深めた日本代表は、11月にベネズエラ、キルギスと対戦し、さらに成長速度をあげていく。
試合データ
■10月16日 埼玉スタジアム2002
日本代表 [4-3] ウルグアイ代表
<代表監督> 森保 一
<出場選手>
■10月16日/埼玉スタジアム2002
日本代表 (2) 4 | <南野 拓実 大迫 勇也 堂安 律 南野 拓実> | |
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ウルグアイ代表 (1) 3 | <G.ペレイロ E.カバニ J.ロドリゲス> | |
日本 | ||
GK | 東口 | |
DF | 長友 吉田 酒井 三浦 | |
MF | 柴崎(青山) 遠藤 中島(原口) 南野 堂安 | |
FW | 大迫 | |
ウルグアイ | ||
GK | フェルナンド・ムスレラ | |
DF | ディエゴ・ゴディン セバスティアン・コアテス マルティン・カセレス(カミロ・マジャダ) マルセロ・サラッチ | |
MF | ロドリゴ・ベンタンクール(フェデリコ・バルベルデ) ルーカス・トレイラ(ナイタン・ナンデス) ディエゴ・ラクサール ジョルジアン・デアラスカエタ(ホナタン・ロドリゲス) | |
FW | エディンソン・カバニ ガストン・ペレイロ(マキシミリアノ・ゴメス) |
*月日/場所
国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)
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