試合詳細レポート

2018

試合結果 KIRIN CHALLENGE CUP 2018 大阪/パナソニック スタジアム 吹田 2018年9月11日 日本代表 対 コスタリカ代表 3:0

試合結果 KIRIN CHALLENGE CUP 2018 大阪/パナソニック スタジアム 吹田 2018年9月11日 日本代表 対 コスタリカ代表 3:0

鮮烈な船出! 森保監督体制で白星発進!!

 森保監督はフレッシュなメンバーを送り込む。
 SAMURAI BLUE(日本代表)が新たな船出を迎えた。9月11日、パナソニック スタジアム 吹田(大阪府)で『キリンチャレンジカップ2018』が開催され、日本代表がコスタリカ代表と対戦したのである。
 この試合に先立って、9月7日に日本代表対チリ代表の一戦が予定されていた。しかし、6日午前に発生した北海道胆振東部地震の影響を考慮し、中止の判断が下された。
 日本代表対コスタリカ代表の試合前には、地震の被害に遭った方々への哀悼の意を示して、黙とうが捧げられた。選手たちはプレーできることへの感謝を胸にピッチに立った。
 19時23分にキックオフされた試合は、大きな期待とともに動き出す。自身の初陣となる一戦に、森保一監督はフレッシュなメンバーを送り込んだのだ。
 GKは東口順昭(ガンバ大阪)で、最終ラインは右から室屋成(FC東京)、三浦弦太(ガンバ大阪)、槙野智章(浦和レッズ)、佐々木翔(サンフレッチェ広島)の4人で構成される。東口と槙野は先の世界大会のメンバーだが、室屋は国際Aマッチ2試合目、三浦は3試合目、佐々木は初出場だ。
 中盤では青山敏弘(サンフレッチェ広島)と遠藤航(シントトロイデンVV/ベルギー)がダブルボランチを組み、2列目右サイドに堂安律(FCフローニンゲン/オランダ)が、左サイドには中島翔哉(ポルティモネンセSC/ポルトガル)が入る。
青山は15年3月の以来の国際Aマッチで、先の世界大会のメンバーだった遠藤は今夏にベルギーのクラブへ移籍した25歳だ。24歳の中島は3月の『キリンチャレンジカップ2018 in EUROPE』に続く国際Aマッチ3試合目で、堂安は日本代表デビュー戦となる。
2トップを組むのは小林悠(川崎フロンターレ)と南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)だ。小林は3月以来の出場で通算14試合目、南野は15年11月以来のプレーで3試合目の出場である。

キックオフとともに日本代表が躍動した!

 両チームを通じて最初の決定機をつかんだのはコスタリカ代表だった。12分、日本代表は左サイドから攻め込まれる。ペナルティエリア内まで侵入されたが、相手のシュートは槙野がスライディングでブロックした。直後のCKは、東口がパンチングで弾き返した。東口、槙野、三浦を中心としたディフェンス陣は、守備機会が少ない中でも集中力を切らさず、試合を引き締めていく。
 そして16分、スタンドにこの試合最初の歓喜が駆け抜ける。中島の右CKを佐々木がヘディングで合わせると、これが相手のオウンゴールを誘ったのである。
 追加点の好機は39分だ。遠藤が中盤からゴール前へパスを送り、小林が胸でボールを落とす。これを南野が右足で叩く。鮮やかな一撃だったが、相手GKの好守に阻まれた。
 エンドが変わった後半も、日本は相手ゴールへ鋭く迫っていく。57分、左サイドの中島のクロスを、南野が頭で合わせる。61分、攻撃参加した室屋が、相手ゴール前まで飛び込んでいく。64分、堂安が得意のドリブルで相手守備陣を翻弄し、ゴール右からシュートを放つが惜しくも左へ逸れる。
 選手たちの意欲的な姿勢が、得点に結びついたのは66分だった。ボランチの遠藤がペナルティエリア左へ飛び出し、中島からスルーパスを引き出す。遠藤がゴール前へ送ったラストパスは、南野が左足で決め切った。
2対0とリードを広げたこともあり、森保監督が動く。68分、小林に代えて浅野拓磨(ハノーファー96/ドイツ)が登場する。75分には中島が退き、天野純(横浜F・マリノス)が国際Aマッチデビューを飾る。前線の立ち位置は浅野を1トップに、右に堂安、中央に天野、左に南野となる。
浅野は持ち味のスピードを生かし、青山らからタテパスを引き出す。高精度の左足を持つ天野は、リスタートのキッカーを担当していく。
さらに78分、森保監督は佐々木と車屋を交代させる。82分には相手選手と激しく接触した室屋が下がり、初代表の守田英正(川崎フロンターレ)がピッチに立つ。車屋は最終ラインの左サイドを、守田は同右サイドを任され、守備の安定に力を注いだ。
2分後の85分には、堂安から伊東純也(柏レイソル)にスイッチされる。伊東は堂安と同じ2列目の右サイドに入り、90+3分にダメ押しの一撃を叩き込んだ。
セーフティリードを得た日本代表は、88分に青山に代わっていた三竿健斗(鹿島アントラーズ)と遠藤が攻守のバランスを保ちながら、終了のホイッスルを聞いた。
3対0で日本代表が勝利した試合後、コスタリカのロナルド・ゴンサレス監督は「我々にとっては非常に難しい試合だった。日本はダイナミックでスピードあるプレーを見せ、勝利にふさわしかったと思う」と、敗戦を素直に認めた。公式記録に記されたシュート数は、日本代表が14対6と大きく上回っている。敵将の言葉は、単なる褒め言葉でなかっただろう。
一方の森保監督は、「日本全国で自然災害によって辛い思いをしている方々に、我々が走って粘り強く戦う姿勢を見せて、励ましのエールを送ろうと。復旧、復興に尽力している方々へのエールを胸に刻んでプレーして、勝利を届けることができて良かったです」と、安堵と充実感の入り混ざった表情を浮かべた。また、この試合で主将を務めた青山は、「いいキャラクターの選手が揃っていたので、震災のこともあって、チームは自然と一つになれたかと思います。森保監督のもとで、強い日本代表を作っていきたいと思います」と力強く語った。
新監督のもとで最高のスタートを切ったチームは、10月、11月にも『キリンチャレンジカップ2018』を戦い、さらなる強化をはかっていく。

試合データ

■9月11日 パナソニック スタジアム 吹田
日本代表 [3-0] コスタリカ代表

日本代表選手集合写真
  • 日本代表選手集合写真

写真提供/©JFA 2018年9月11日キリンチャレンジカップ2018対コスタリカ戦 先発メンバー

<代表監督> 森保 一

<出場選手>

■9月11日/パナソニック スタジアム 吹田
 
日本代表 (1) 3 <オウンゴール 南野 拓実 伊東 純也>
コスタリカ代表 (0) 0
日本    
GK 東口
DF 槙野 佐々木(車屋) 遠藤 室屋(守田) 三浦
MF 青山(三竿) 中島(天野) 南野 堂安(伊東)
FW 小林(浅野)
コスタリカ    
GK レオネル・モレイラ(ケビン・ブリセーニョ)
DF フアン・パブロ・バルガス(ダニエル・コリンドレス) イアン・スミス オスカル・ドゥアルテ ブライアン・オビエド(ルイス・エルナンデス) ケイネル・ブラウン
MF アラン・クルス(ウィルメル・アソフェイファ) ダビド・ラミレス ダビド・グスマン ランダル・レアル(ヒミー・マリン)
FW マイロン・ジョージ(ホナタン・モヤ)

*月日/場所
 国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)

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