キリンビバレッジサッカー2000
12月20日 日本代表×韓国代表
20世紀、日本サッカーのラストを飾る国際親善試合「キリンビバレッジサッカー2000・日本代表
対 韓国代表戦」が12月20日、観衆5万4000人を集めた東京・国立競技場で行われ、日本は1−1の引き分けに終わった。
2002年ワールドカップを共催するパートナー同士の対戦とあって、注目度の高かったこの試合。日本代表は中田英寿(ローマ)、稲本潤一(G大阪)らを欠いたものの、北嶋秀朗(柏)、小野伸二(浦和)らフレッシュな顔ぶれがスタメンに選ばれた。トルシエ監督が「2002年に向けた大事なステップ。新たな選手や戦術にトライしたい」と語った通りの思い切った布陣となった。
10月のアジア杯で優勝した日本はスタートからボールを支配しチャンスをつくったが、前半14分、イタリア・ペルージャでプレーするストライカー・安貞桓(アン・ジョンファン)が、森岡隆三(清水)をかわしてゴールを決めた。
予期せぬビハインドを背負った日本だが、前半18分には「ゴールという結果にこだわりたい」と話していた柳沢敦(鹿島)が、ペナルティエリア内をドリブルで突進。相手DFのファウルを誘ってPKを得た。この日の柳沢はポストプレー、DF裏への走り込み、積極的なシュートなど、素晴らしいパフォーマンスを披露していたが、このPKだけは失敗してしまう。前半の日本はこのままゴールを挙げられず、1−0で後半を迎えることになった。
トルシエ監督は後半突入と同時に、中山雅史、奥大介(ともに磐田)、中田浩二(鹿島)の3人を投入。後半12分に柳沢が右サイドから挙げたクロスを、左サイドに入っていた服部がヘディングで押しこんで同点に追いついた。
日本はこの後も中盤を支配。代表デビューとなる酒井友之(市原)、Aマッチ2試合目の本山雅志(鹿島)ら若手も使い、韓国ゴールに何度も詰め寄った。さらには服部年宏(磐田)、中田、松田直樹(横浜)、酒井で構成する4バックも試験的に投入。結局、追加点には至らないままタイムアップを迎えたが、今後に向けて収穫の多い試合となった。
トルシエ監督も「満足している。日本の選手はメンタル的に強く、ダイナミズムもあったので十分に戦えた。負けないで2000年を終えられたことも大事だ。2001年はさらにハイレベルな国際試合を戦っていくが、そのためのエネルギーも得られた」と自信にあふれた表情でコメント。2002年に向けて、弾みのつくゲームとなった。
■12月20日 国立競技場
日本代表 [1ー1] 韓国代表
<代表監督> フィリップ・トルシエ
<出場選手>
■12月20日/国立競技場
日本代表(0)1 | <服部> | |
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韓国代表(1)1 | <安貞桓> | |
日本 | ||
GK | 楢崎 | |
DF | 服部 森岡(本山) 松田 | |
MF | 名波 明神(酒井) 中村(中田浩) 伊東 小野(奥) | |
FW | 柳沢 北嶋(中山) | |
韓国 | ||
GK | 金秉址 | |
DF | 洪明甫 姜哲 李敏成 | |
MF | 李乙容 崔成勇(柳想鉄) 金相植 李栄杓 李天秀(朴成培) | |
FW | 崔竜洙(朴智星) 安貞桓(尹晶煥) |
*月日/場所
国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)
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