「キリンビバレッジサッカー99」は、世界の強豪・ブラジルを迎えて東京・国立競技場で行われ、日本代表が0−2で惜敗した。
　トルシエジャパン発足後、2試合目のフル代表ゲーム。この試合に備えて基本戦術を徹底させてきた指揮官は、ＤＦ井原正巳、ＭＦ中田英寿らフランスワールドカップメンバー9人に加え、ＭＦ田坂和昭、この日代表デビューを飾ったＧＫ下田崇を起用。必勝態勢で試合にのぞんだ。 ところが、国際サッカー連盟（ＦＩＦA）ランク1位の世界王者は強かった。前半12分、ＭＦ名波浩のトラップミスからボールを奪われ、ＦＷアモローゾに早々と先制ゴールを許してしまう。ブラジルならではの速い攻撃に翻弄され、日本のプレッシングサッカーが機能せず、攻めるどころかボールキープさえ難しい状況が続いた。 後半に入っても、日本は流れを変えることができず、後半3分にはセットプレーで相手の2人をノーマークにするミスを冒してしまい、そのままＭＦエメルソンに決められてしまった。
　トルシエ監督は後半18分、ベテラン井原に代えて国際Aマッチ初出場となるＤＦ森岡隆三を投入。ディフェンスラインの修正を試みる。一方で35分すぎに若きＦＷ柳沢敦を入れて1点を奪いに行くが、ゴールは遠く無得点のまま敗れた。