キリングループ温故知新 2024年10月編

キリングループは100年を超える歴史の中で、さまざまな環境変化を乗り越え、成長してきました。「キリングループ温故知新」では、これまで発売した商品の誕生や、取り組みについてご紹介します。

昔から今につながるものづくりへの想いと共に、これまで培ってきた知見、研究、技術を活かし、「よろこびがつなぐ世界」の実現に向けて、新たな商品やサービスを提供していきます。

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1995年10月4日 メルシャンが「メルシャン ビストロ」発売

1995年10月4日は、メルシャンが 「メルシャン ビストロ」を発売した日。

「メルシャン ビストロ」は、「安くて、おいしくて、毎日気軽に楽しめる」新デイリーワイン宣言を掲げ、低価格帯の新しいテーブルワインとして発売されました。前年に発売された「ボン マルシェ」にて、ワインは贅沢品という意識の強かった当時の日本に、日常的に楽しめるワインという新たな価値を根付かせたメルシャンは、続いてビール並みの容量・価格で飲める「メルシャン ビストロ」を提案しました。

当時の日本は、1991年のバブル崩壊後の経済停滞に陥っており、「ボジョーレ・ヌーボー」を始めとする輸入ワインが牽引したワインブームから一転、ワイン市場は停滞傾向にありました。そこでメルシャンは、ワイン消費を根本的に拡大するべく、低価格ワインによる底辺の拡大と、ワインに触れた消費者がワンランク上のワインへと購買意欲を波及させていくことを目指し、低価格と品質を両立させる商品の開発に取り掛かりました。

そうして1994年に、720mlで国産ワイン初のフルボトル500円を掲げて発売された「ボン マルシェ」は成功し、メルシャンは日常にワインの飲用シーンを広げました。翌年、「メルシャン ビストロ」は、2人で飲み切りサイズとして600ml・330円にて発売されます。「ワインがビール並みの価格で飲めるようになりました」とアピールする新発売当時のリリースやリーフレットからは、日本家庭の食卓に広く根付いているビールを意識し、ワインをより日常的な飲み物にしようというメルシャンの意気込みが伝わります。翌年に商品ラインナップに加わった300mlの広告においても、「缶ビール並みの価格で気軽に飲める」とアピールしました。

メルシャンは、これらの低価格帯ワインの開発において、価格の安さだけではなく、普段の食事に合うワインであること、料理のおいしさを引き立てることを意識していました。
2023年には「飲みやすいが物足りない」「濃厚なワインを楽しみたい」というお客様のニーズに応え、「濃厚なぶどうの味」「飲みごたえのある濃い味わい」を実現した「メルシャン ビストロストロング 濃いめ赤・白」を発売しました。さらに2024年には「メルシャン ビストロ」をリニューアルし、好評な「すっきり飲み飽きない気軽なおいしさ」をそのままに、原酒やブドウ果汁の選定・配合比を見直し、凝縮感のある濃い味わいを実現するためにメルシャン独自の「こだわりブレンド製法(※)」を取り入れるなど、日本の食卓に合うワインを追求しています。

いつもの楽しい食卓を彩るデイリーワインであること。開発時の想いは、ロングセラーブランドとなった「メルシャン ビストロ」に今も息づいています。

  • 2種以上のワインをブレンドし、魚介類と合わさることで生臭さを引き起こす物質を軽減する、メルシャン独自の製法

写真:発売開始時の商品写真

1976年10月12日 キリンビールが「小岩井ファームチーズ」発売

1976年10月12日は、キリンビールが「小岩井ファームチーズ」の発売を開始した日。

1976年5月、キリンビールは小岩井農牧株式会社と業務提携し、乳製品事業に参入しました。

業務提携に合意した両社は、折半出資で小岩井乳業株式会社を設立。同社は小岩井農牧の乳業事業部を引き継ぎ、乳製品の製造と、チーズとバター以外の販売を行うことになりました。チーズとバターは、キリンビールが全量を仕入れ、販売活動を担うことに決まりました。この年にキリンビールから発売された小岩井商品は、バター2種3品目とチーズ4種6品目。いずれも小岩井農牧の商品として発売実績がありましたが、チーズについてはスペックとパッケージを改良し、「小岩井ファームチーズ」という新しいブランドで発売されることになりました。

小岩井農牧が戦後本格的にチーズの販売を開始したのは、1966年。小岩井乳製品の主力は、1902年からの歴史を持つ醗酵バターである「小岩井 純良バター」でしたが、食生活の洋風化が進み、チーズの需要がバターを上回るようになったという背景もありました。当初は委託製造を行っていましたが、1968年からは自社工場にて本格的にチーズ類の製造を開始しました。6Pチーズ、スプレッドチーズ、スモークチーズなどの他、小岩井農場山林に自生する笹を活用した笹チーズなど、特色ある商品を取り揃えていました。

「小岩井ファームチーズ」の新たなブランド名のもとで発売されたチーズ商品は、「小岩井ファームチーズ〔クリミデイ〕」「小岩井ファームチーズ〔リッチデイ〕」「小岩井ファームチーズ〔スプレッド〕」「小岩井ファームチーズ〔スモーク〕」。このうち、〔クリミデイ〕と〔スプレッド〕は、それぞれ「小岩井 クリーミーチーズ6P」「小岩井 ぬるチーズ」に名称を変更し、現行商品へとつながります。

1993年9月より、キリングループの乳製品事業は小岩井乳業に移管され、小岩井ブランドの乳製品はすべて小岩井乳業が製造から販売まで一貫して行うことになりました。

写真:1976年発売時に展開されたチーズ商品

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