キリングループ温故知新 2024年7月編
キリングループは100年を超える歴史の中で、さまざまな環境変化を乗り越え、成長してきました。「キリングループ温故知新」では、これまで発売した商品の誕生や、取り組みについてご紹介します。
昔から今につながるものづくりへの想いと共に、これまで培ってきた知見、研究、技術を活かし、「よろこびがつなぐ世界」の実現に向けて、新たな商品やサービスを提供していきます。
1981年7月21日 麒麟記念財団設立
1981年7月21日は、財団法人麒麟記念財団(現・キリン福祉財団)設立の日。
キリンビールは創立以来社会との連帯を重んじ、企業活動にともなうさまざまな社会的責任についても常に深い関心を持ち続けてきました。障害者・高齢者の福祉向上および青少年の健全育成に関する諸活動に対する援助を行い、社会福祉の発展および青少年の育成充実に寄与することを目的として設立された麒麟記念財団は、民間としては初めて設立された福祉目的専門財団でした。1994年にキリン福祉財団と名称を変え、更に、新公益法人制度の施行に合わせ、2010年に公益認定を取得し、公益財団法人として福祉行政の手の届きにくい「家族介護者」「障害当事者」など福祉の谷間に置かれがちな方々や、「ボランティア」として地域社会をささえる人々の活動を支援する民間助成財団として、日本の社会福祉の発展に寄与しています。
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2015年7月7日 メルシャン、本格焼酎「浅黄(うすき)うさぎ」を全国で新発売
2015年7月7日は、メルシャンが本格焼酎「浅黄(うすき)うさぎ」を全国で新発売した日。
「浅黄うさぎ」は、ハマコマチというオレンジ色のサツマイモを使用した芋焼酎です。商品名の 「浅黄」とは、赤みが薄い黄色を表す日本の伝統色で、ハマコマチの果肉のオレンジ色を表現しています。また、ハマコマチにはニンジンと同様にβカロテンが多く含まれることから、ニンジンでイメージされる「うさぎ」も名称に用いられました。
メルシャンの焼酎の歴史は、源流の一つである三楽酒造が、戦後復興のさなかの1946年に熊本県の八代工場で製造した焼酎「三楽」から始まります。2006年にはこの歴史ある八代工場内に、本格焼酎の製造、研究、開発拠点として八代不知火蔵が竣工しました。八代不知火蔵では、焼酎の魅力を広げる新しい芋焼酎の開発を目指して、2012年から「八代不知火蔵芋焼酎プロジェクト」が始動しました。「芋に触れ、芋を知る」という考えのもと、八代工場敷地内に小規模畑を開園し、数種類の芋を栽培するところからプロジェクトは始まりました。
「浅黄うさぎ」は、メルシャンの本流であるワイン造りのメソッドを焼酎造りに生かした、これまでにない商品です。芋の持つおいしさを最大限引き出すために、メルシャンはワインの原料であるブドウを育てるように芋を育てました。ブドウ栽培では納得できる品質に合致した収穫時期を見極めることが行われていましたが、これを芋栽培でも試みたのです。定期的に芋を掘り出し、その成長度合いや成分組成の確認を行いながら、収穫時期を検討しました。その結果、通常よりも約1ヵ月遅い時期に収穫をすれば、ハマコマチの特徴香成分が最大になることを突き止めました。また、麹原料の組み合わせも様々な検討がなされ、採用された「玄米黒麹」は焼酎ではめずらしいもの。既存の焼酎の枠にとらわれないこだわりが、これまでにない甘い香味を生みました。こうした工夫の結果、ネーブルオレンジやマンゴーを想起させるほのかな柑橘香と甘い口当たりが特長の、ワイン造りの技術を活かしたあたらしい芋焼酎が完成しました。
八代不知火蔵芋焼酎プロジェクトでのこの研究成果は、平成27年日本醸造学会大会にて「芋焼酎の特徴香含有量に影響するサツマイモ品種ハマコマチの栽培日数について」として学会発表されました。
写真:発売開始時の商品写真